質の高い作品を作り出すヒント ~ある実験から~
チリ沖で起った地震による津波が、1日以上経って日本の沿岸地域にまで届くというのは、改めて自然の力を感じるなあ。
特に被害は無いと思うけど、太平洋沿いの地域に住んでいる方はくれぐれくも気をつけて下さい。

アメリカのどこかの大学の実験で、陶芸品を作る美術科の学生にとある課題を出すテストが行われた。
まず学生達をAとBの二つのグループに分けて、それぞれ別の課題を与える。

グループAには、期日締め切りまでに「出来るだけ沢山の陶芸作品」を作ることを指示し、締め切り時点で完成した陶芸品の「量」で成績が決まることとする。
つまり、どんな稚拙な陶芸品でも構わないので、完成した作品の総重量が20kg以上の人は成績Aを、15kg以上20kg未満は成績Bを…という感じだ。

もう一方のグループBには「期日締め切りまでにただ一つだけ作品を作る」課題を指示する。そして成績は完成した陶芸品の「質(クオリティ)」で決まることとする。
作品を沢山作る必要はないので、たった一つを美しく、完璧な形に仕上げるまで丁寧に時間をかけてやるように指示する。

さて、締め切り当日。
グループA、Bそれぞれの学生が作った作品を全て並べて、先生達が出来上がった陶芸品の「完成度」、つまり質を評価したら、どうなっただろうか??
実験の結果は、質の高い作品を作り上げた学生は、全て「グループA」の学生だったのだ。
土の塊りでもガラクタでも何でもいいから、とにかく数を作らせたグループから高い完成度の作品が生まれた。
一方、完成度や自らのこだわりを追及して一つだけを作ることを指示されたグループBからは、これといった作品が学生から提出されることはなかった。つまりガラクタや土の塊りしか作れなかった。

この実験の結果は、自分も「ほぉ~~~」と思わず納得してしまった。
うんうん、モノ作りってそうなんだよな。
完成度やクオリティ、こだわりに囚われると、作業が進まなくなったり、まったくヘンなものが出来上がってしまうのは良くあることだ。
むしろグループAのように、そういうものを一切問われずにどんどん作らせたほうが、その中から質の高いものが偶然?生まれたりする。
この実験は、美術や陶芸だけじゃなくクリエイティブに関わる全ての人に大きなヒントを与えると思うんだけど、どうだろうか。
しんどい時はいつもこの話を思い出すようにしている(笑)。
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