同世代のミュージシャンに知ってほしい「生き残り方」4つの提案
Twitterやり始めて10日くらい経ちますが、明らかにblogの更新が止まりました(笑)。
いやー考える事が多いですね。Twitterだけではなく、世の中を流れる情報のスピードそのものについて考える事が多いです。量についても、早さについても。

2000年代も、はや12年目に突入しているわけですが、この10年間くらいに起きた僕達の身の回りのモノ、情報、テクノロジーの変化は歴史的にも凄いと思います。目まぐるしい、信じられないくらいのスピードでの「変化」ですよね。

結局のところ、この「変化」に合わせてどのくらい業界を、組織を、そして自分自身を変えていけるかどうかが、生き残りを分ける最大の要素なんじゃないかと思います。


・同じ業界の「常識」を疑ってみる。むしろそれを一度覆そうとしてみる。


というわけで前回のblogの続きですが、日本の音楽業界やプロのミュージシャン、バンドが「厳しさを増している…」と言われて大体10年くらい経ちます。僕がレコード会社に社員として入社したのが丁度そのくらいなのですが、その時から既に部署の先輩には「数年前は全然良かったのに、今は…」と言われ続けてました。

レコード会社は、文字通りCD販売業です。音楽制作機能や、マネージメントの機能を持った総合エンターテイメント企業を目指している所も多いですが、基本的には、CDが全く売れなければ利益が(ほとんど)出ないような仕組みになっています。

CDやDVDというソフト商品を主力に扱うレコード会社が苦しくなれば、当然その先にある卸会社、流通、小売店はもっと大変になりますが、そこはまた別の話として割愛します。が、いずれのポジションであっても、「ソフトを売る」というビジネス自体が、根本的に変化しなければならない時期に来ている、というのは間違いありません。

既にプロでも、これからプロを目指す人でもいいのですが、もしこの先音楽に関ってやっていこう(生活していこう)と思うなら、「CDを売ってお金を稼ぐ」という発想を、一度完全に無くして活動をやってみると、一体どうなるでしょうか?

えぇ!?という人もいるかもしれませんが、実は海外のアーティストやバンドは数年前からそのポリシーで活動しているような気がします。アーティストやバンドが「その前提」で音楽活動をするようになると、自然と音楽業界全体がそういう方向に動かざるを得ません。


・今一度、「パワーを注ぎ込むべきこと」を考えてみる。


先日アメリカのBillbord誌が発表した「米国音楽業界のパワーランキング」を見れば、そこにはレコード会社の社長ではなく、イベント会社、ライブ制作、マネジメント会社のトップが軒並みランクインするという結果がありました。世界の(特にアメリカの)音楽業界のパワーは今、そこに注がれています。

ここが大事なんですが、日本にあるレコード会社とか、既存のレーベルが「よし、明日からCDは売らない!ライブだけで頑張ろう!」という風には、まずなりません。そうしたい判断(というか読み)はあるかもしれませんが、肝心のアーティストやバンドがその仕組みで動けなければ、既存のビジネスを損なうリスクになるからです。

J-POPの世界では、まだまだそのヒエラルキーのトップに「レコード会社」がいます。これはレコード会社がいつまでも偉そうにしている、というわけでは決してなくて、ほとんどのアーティストやバンド自体が、「レコード会社に頼ること」を成功や売れることの前提としているからです。

「メジャーデビュー」という言葉のもつブランド感、みたいなのがまだやっぱり日本にはある。けれど、そもそもMajor Debutという英語自体が今のアメリカにありません。まぁIndieに対してのMajorなので意味は分かると思いますが….
メジャーデビューと言われてもピンとこないはずです。


・誰もやっていないアイディアを実行する事は、「成功すること」よりも大きい。


前回のblogで書いた通り、CDを売って成り立つという前提が既に海外では崩れています。唯一日本だけが世界最大の「音楽ソフト市場」なので、日本で音楽活動する場合にはまず「どうやってCDを売るか」という話になってしまうだけなんです。

一方海外のミュージシャンは自国でCDを売ってもどうにもならない(マーケットが小さすぎる)ので、必然的に世界中で好まれること意識した音楽を作らなければならない。具体的には、最新の音のトレンドを追って、インパクトのあるPVを作って、一曲辺りの購入単価を下げる(極端に言えば無料)にする事です。

音楽のトレンドって常に変化していて、今やUsherやNeyoでさえDance Musicをやってます。なぜならR&Bをやっても、もう売れないから。でもそのくらいの違いは日本ではあまり問題にされないというか、CD売上に影響しない。だけど確実に差は開いていて、J-POPは今後どんどん海外で聞かれる可能性が少なくなるでしょう。

大切なのは、世代、ジャンル、嗜好といったターゲットを一度絞った上で、レコード会社やレーベル発信ではなくアーティスト本人がやれる方法を考えて実行すること。特に誰よりも先に「まだ試した事のないアイディア」を実行する事が大切です。

ネットが普及した今の社会では、「一番に最初に実行する事」の重要性が、成功するかどうかよりも大きい。新しいアイディアがいくつコケてもネットではどんどん流れていくだけですが、一番最初に実行した、と言うのはずっとログが残るんですね。その時に評価されなくても、後から伸びる可能性がある。

なので、とにかく新しいことにチャレンジしながら、自分の音楽や音楽活動に関する「ポジション」を作ることが大事です。よく「ニッチビジネス」という言葉を聞きますが、あれは複数の大きな市場の「隙間」を狙うのではなくて、もともと埋まっていたところに隙間を作る、という事なんです。

世界中を相手にして音楽活動出来るようになれば、実はCDを売らなくても、ファンがものすごく少なそうな音楽でも、ビジネスになり得る。僕のやっている事もそんな感じで、新しいアイディアを出して、元々はなかった小さな自分のポジションを作り出してやっているだけです。英語は多少、必要かもしれませんが。


①誰もやっていない事を考えて、実行する。
②最初から世界を相手にした音を意識する。
③小さくてもいいので「自分のポジション」を作る。
④ちょっとだけ英語を勉強する。(ネット上の共通言語なので)

とても上手くいくように思えなくても、「誰もやっていない事」をやってみて下さい。既に誰かがやっている事で成功するには、かなりの労力とリスクが必要になっている時代です。逆に売る事が難しく、他の人には作りこめないような音楽を作って売る事が出来れば、この先どんどん強くなりますよ。


というわけで、今日はこの辺で。
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