KORG KRONOS Xと付き合うことにした。~導入レポと感想~
前回blogからの続き。9年の長きに渡って連れ添った恋人、YAMAHA MOTIF ESと涙のお別れし、僕が考えに考え、悩みに悩み、ついに新たに迎え入れたあたらしい恋人がこちら!!


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KORG KRONOS X 88 でございます。


アフェリエイトやってないのに何故かAmazonのリンクとか張ってみる(笑)。ま、こんなやつですわ。





悩みに悩んで、と言ってますが、実のところこれが昨年新発売されたから、今回のシンセ替え=恋人チェンジに踏み切ったわけです。なので、他の機種とはそれほど比較していません。強いて言うならKarzwell PC3K8も選択肢の一つにはあったんだけど、いかんせん国内で使っている人が少なすぎるし、そもそも代理店も含めてどこで売ってるんだか良く分からないくらいマイナーなので笑、やっぱりKORNOSかなと。

YAMAHA MOTIFから買い替えする際に、一番大きな変更点であり、一番大事だったのは「フルスケールのピアノタッチ鍵盤であること」。知らない人に説明すると、シンセサイザーの鍵盤はいわゆるシンセ鍵盤と呼ばれるプラスティックの薄くて軽いペコペコした(?)鍵盤と、アコースティックピアノの形状とタッチに似せて作ったピアノタッチ鍵盤の2種類あって、通常シンセは前者のシンセ鍵盤の方がメインなんだけれど、より鍵盤数の多い(その分大きくて重い)モデルになると、シンセ鍵盤ではなくピアノタッチ鍵盤が搭載されてるのが一般的。

単純に言うと、アコースティックピアノと同じ弾き心地で弾きたい場合は、大きくて重い(かつ値段の高い)ピアノタッチ鍵盤のものを選ぶ必要がある。必ずしもピアノタッチなら良いわけではなくて、シンセ鍵盤の軽さだからこそ弾けるフレーズや、そっちの方が向いている音色もあるので、まぁ同じシンセでも鍵盤によって別の楽器と言えるのですが、どっちを取るかは結構悩むところ。

以前使っていたMOTIF ESはシンセ鍵盤で、もちろんこれでピアノの音もそれ以外の音も何でも出るんだけど、ピアノを弾く、という感覚からすると、小さい頃からアコースティックピアノを弾いて練習してきた自分からすればちょっと違和感があったの事実。だから、ライブ等でもシンセはMOTIFで、ピアノを弾くときはもう一台ピアノタッチの鍵盤を別に用意して、2台でずっとプレイしてました。懐かしいな~。

演奏のフィーリングを重視しつつ、ライブなどでの効率を考えれば、この「シンセ鍵盤+ピアノタッチ鍵盤の2台弾き」が一番合理的だと、当時は思っていた。多分今でもそういう風に考えてるキーボーディストは沢山いると思う。ですが、ここ数年でトレンドは若干変化していて、1台で完結するスタイルをとるプレイヤーも出てきてる。僕自身も、ライブをやらないなら家に何台もシンセを持つ必要はないし、仮にライブをするとしても、以前のように複数代じゃなくて1台で出来ないか?その方がミュージシャンとしてカッコいいんじゃないか?と思っている。

そういう「1台で全部をまかなえますよ」的なシンセをワークステーションシンセと言うんだけど、各楽器メーカーが(といっても5社ぐらい)が自社の技術を結集して、フラッグシップとして発売してるシンセがそれぞれあり、その中で現在ずば抜けて高い評価と実力を兼ね備えているのが、このKORGのKRONOSなわけです。あー説明が長ったらしい(笑)。




実際に楽器屋さんで弾いてみれば分かるけど、好みはあれど、KRONOSはスペックの面で他より明らかに1歩上にいるので、今新しくシンセを買うならこれしかないよね、というのがキーボーディストの間ではまぁ当然の事だと思う。実を言うと、2003年ぐらいの時はYAMAHAのMOTIFがまさにそんな感じだった。他のメーカーや他の機種を圧倒的に突き放した凄いシンセ、って感じ。だからあの時僕もすぐ買って、それでライブや制作もバンバンやった。その後MOTIFも後継のモデルが出て、僕の持っているバージョンよりも確かちょっと良くなってるんだけど、「圧倒的に違う」という感じじゃなかった。少なくとも、何十万円という投資をして得られるほどのメリットを僕は感じなかったし、だからこそ9年もMOTIF ESで十分満足していた。

で、2012年にこの新しい子(KRONOS)が出たときに、さすがにこれは今の子(MOTIF)よりも圧倒的に良い、というのはすぐ分かった。プロのキーボーディストはどんどんこっちに乗り換えてたし、僕もライブをやってる身ならすぐ替えただろう。けどライブやってないし、彼女(MOTIF)に不満はないしなぁ…とちょっと出遅れてしまった。なんだけど、半年くらいいろいろ葛藤があった後(どっちの機種が良いか、じゃなくて、ミュージシャンとしての自分の悩み)、やはり今回の決断をしてこの子と付き合っていくことにしたのです。

実際に買って使ってみて、やっぱり良かったと思えるのは、ピアノを思う存分弾いて楽しめること。今あるシンセサイザー、電子ピアノも含めて、ピアノの音は一番良いと思う。弾いてて楽しい気持ちになれる、もっともっと長く弾いていたいと思えるのは、グランドピアノ弾く時に良く思うけれど、シンセを弾いていてそう思えるのはすごく大事。それをクリアしてるのはこのKRONOSとKarzwellくらいじゃないかと思う。もちろん、ピアノ以外の音色もすごく良い。鍵盤のタッチもいい。なんていうか、細かいところ全部の平均点がすごく高い。結果的に、今一番総合力が高いシンセであることは間違いないです。

でも買ってみて初めて分かった不満も何点か…まず、起動時間遅すぎ!KRONOSはシンセサイザーとしては初めて、SSDドライブとCPUを積んだ「ほとんどパソコン」みたいなシンセなんだけど、それにしても電源オンから音が出せるまでの時間が長すぎる。ウチのPCの方が全然早い。あと、内部のSSDを冷却させるファンの音がうるさい。これみんなスタジオで使ってて気にならないのかな??ウチのPCの方が全然静か。なんかそういう「楽器や音と関係ない部分」がちょこちょこ不満。スイッチが安っぽいとか(笑)。

まぁでも、現状これ以上のものは他に無いことも十分分かっているので、しばらくはこの人と付き合っていくと思います。一緒にいて楽しい、ワクワクするってのが一番だよね。自分の使う楽器って、自分で作ってるわけじゃないから決して「子供」とか「家族」とは違うぞ。むしろ恋人だよ。俺の場合なら彼女。指先で時に優しく、時に激しくタッチしまくるわけでしょ?どう考えてもこれは「彼女」だ(笑)。

ギターやベースもやっぱり「彼女」だよね。「抱いて」るわけだし。ドラムの場合は…叩いたり踏んだりするわけだから、彼女だったらちょっと可愛そう(笑)。いずれにしてもミュージシャンは自分の楽器を1本、1台では無くて複数持ってるのが当たり前だから、決して自分の恋人に一途ではないわな。うん。て、何の話だ!?まーそういうわけで、新しく買ったシンセについてでした。

ではまた。



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