いまさら2008年私的音楽レビュー
そろそろ「あけましておめでとうございます!」の挨拶が後ろめたくなる時期ですが、相変わらずメールに、電話にと使いまくってます。というわけで(?)、遅ればせながら昨年2008年の私的音楽レビューをば!




昨年に関しては、仕事柄取り合えず聴かなきゃいけない曲を大幅に減らして、自分が聴きたい曲、(自分の人生にとって)聴かなきゃいけない曲を集中して聴いておりました。で、結局i-tuneに昨年入れた曲は3000曲くらい。

なので、前回と同じく08年に発売されたアルバム作品のみでお気に入りだったやつを紹介させて頂きましょう。さて最初の一枚は…


●PREMIATA FORNERIA MARCONI 「Dracula Opera Rock」

イタリアが誇る地中海ロック界の至宝、PFMの新作です。PFMは世界中にファンが沢山いるイタリアのバンドで、70年代から30年以上のキャリアを持った凄腕のオジサン(平均年齢59才くらい?)達です。イタリアンロックは今年とにかく狂ったように聴きまくってたんだけど、歌と楽器がとにかく上手い。オペラとかクラシックを小さい頃から習得してきた人たちにロック演らせると、嫌味なくらいに上手いです(笑)

吸血鬼ドラキュラをモチーフにした映画のサントラなんですが、実質的にはPFMの8年ぶりの新作で、とにかくアレンジも演奏も最高。でもって歌は情熱的に歌い上げて、笑いあり涙ありの仕上がりです。もちろん歌詞は全編イタリア語なので、さっぱり分りませんが(苦笑)。

今後、日本で流行ったり売れたりすることは絶対にないバンドですが僕は昨年このバンドに出会えて本当に神様に感謝します。お薦め!



●Guns N' Roses 「Chinese Democracy」

ご存知(?)90年代最も稼いだロックンロールバンドが、裁判ばかりやってた15年間の果てに、ボーカル一人になって作り上げた新作。ブログにも詳しく書いたのであんまり書きませんが、自分のバンドがこういう状況にあって、精神的にも相当オカシクなってるだろう中で、ここまでのアルバムを作れた事が自体が、奇跡に近いことだと思います。

スキャンダルやゴシップ的な要素には欠かないこの新作ですが、僕はあえてそういう所はお構いなしに、純粋にクオリティだけで聴いてこのアルバムは昨年のベストRockアルバムの一枚だと思いました。まーしかし、ギターが上手すぎて絶対コピバンは出来ないなぁ(笑)。ガンズは、バンドキッズに支持されてナンボだったわけで。そういう意味でも、全然違うバンドだと思ったほうが良いのかも。



●Peter Gabriel's Friends 「Big Blue Ball」

ガンズが15年ぶりの新作なら、こちらはなんと製作期間18年!!もはや御大といってもいいピーターガブリエルの新作です。中身はロックというかプログレというか…もうよく分らない、めちゃくちゃ手間とお金の掛かったワールドミュージックという感じで、アルバム一枚を聴くだけで、世界中を音楽旅行している気分になります。

リアルワールドという彼の自宅スタジオで、18年間に渡って色んなボーカリスト、ミュージシャンを呼んで録り溜めてた音源を
まとめてアルバムにしたそうですが、このリアルワールドってのも世界で一番お金の掛かってるスタジオなんで、なんというか、超贅沢な宅録の自主制作みたいな感じ(笑)。惜しむらくは、ガブリエル本人が歌っている曲が数曲しかなくて、僕は彼の歌が好きなんですがねぇ。アルバムのクオリティだけで言えば、去年のベストだと思います。




●The Click Five 「Modern Minds And Pastimes」

一昨年の発売ですが、国内で流れ始めたのは08年アタマくらい。2004年結成の若手バンドの2ndアルバムなんだけど、1stアルバムの時のボーカルが脱退してまして、ボーカリストを変えての2枚目。しかもオリジナルのボーカルと声質が全然違うんでどうなる事かと思いきや、結構良くてハマりました。

若いハイトーンボイスが渋いロウミッドな声に変わってしまったので、正直言って1stの頃の曲はもうプレイ出来ないだろうな、と(苦笑)。メンバー全員めちゃくちゃイケメンなのですが、イケメン揃いでポップスやるとアメリカ、ましてはイギリスでは絶対コケてしまうのは致し方ないところ。

というわけで、アジアを重点的に攻めていて、シンガポールでかなり人気があるらしいです。売り方は完全にアイドルですが、音や演奏は結構本格的で唸ります。バックストリートボーイズにバンドやらせたみたいな感じで、ハンソンとかにも割りと近いかもしれない。



●Slipknot「All Hope Is Gone」

極悪非道の9人組スプラッターバンドによる4年ぶりの4枚目。もうこのblogで紹介するのも憚れるぐらい僕に似合わないバンドですが、今年発売されたニューアルバムの中でもかなり待望の作品だったし、中身も迫力充分、文句の付けようの無いクオリティでした。

Nuメタルやミクスチャーロックっていうのは、まぁ一過性のものというか既に終わったジャンルだと思っているのですが、このSlipknotだけは勝ち残っているというか、あまりにもインパクトが強すぎて、気付くと周りに誰もいなくなってしまったというか(苦笑)。

昨年は同じくメタルの大御所、メタリカの新作が見事にコケてまったので結果的に08年ベスト・へヴィロックアルバムだったと思います。もうライバルも残すはアイアンメイデンとドリームシアターくらいだと思うので、次回作でついに、人気実力共にメタル界の頂点に行くのでは?次回作が出る前に解散する可能性もヒジョーに高いですが(笑)




●Weezer「Weezer (The Red Album)」

ここ数年はやや低迷していたバンドの3年ぶりの新作。あまり期待しないで聴いたのですが、これが起死回生というか底力というか、ここ数年の鬱憤を晴らすかのような、力の入った傑作でした。特にドラムとギターの音が素晴しい。一発録りっぽい絡みの良さもあり08年のベスト・バンドレコーディングアルバムだと思います。

僕はギターポップバンドは基本的に嫌いで、NMEが持ち上げるようなその手のバンドはどんなにカッコ良くても、大抵は短い活動期間で消えてしまうので、あんまり真剣に聴かないようにしてます。そういう中で、オアシスやコールドプレイのように真摯に良い曲が書けるストイックなバンドだけを聴いているのすが、ウィーザーはここに来てそういう雰囲気が出てきたというか、今回は気合を感じました。

俺達はまだ消えないぞ!みたいな本人の気迫や根性のようなものを感じられるアルバムってのはなかなかないので、それだけでも◎。




●Nine Inch Nails 「Ghosts I-IV」

トレントレズナー率いる、というかその人自身のプロジェクトなわけですが、2008年最も音楽業界に大きなニュースを与えた作品でしょう。全38曲の2枚組ですが、そのうち9曲は無料でダウンロードさせて、全曲入ったCDは10$で販売。さらにDVD付きは75$、本人のサインとシリアルナンバーが入ったデラックス版は300$という前代未聞のとんでもない販売方法で発売されたニューアルバム。

レズナーはもう完全にレコード会社や既存の音楽ビジネスを否定していて、とにかくそういう枠組みを全部ぶっ壊して、ミュージシャンやバンドが新たな楽曲発表の形を模索していけるように、自ら旗振りをやってると思います。この超大作を発表した半年後に、さらに新作アルバムを無料配布しましたし。

08年はこのNINに加えて、マドンナ、ポールマッカトニーがメジャーレーベルとの契約を辞めてインディーズになり、さらに今年はオアシスもインディーズに。プリンスやレディオヘッドはとっくにそうなっているわけで、この波が09年にどう広がっていくのか、個人的にものすごく注目しています。




というわけでザっと書いてみましたが、邦楽はこの前書いた通りMr.Childrenの「ギフト」とポニョの「崖の上のポニョ」の2曲が名曲。アルバムだと、意外に宇多田ヒカルの「HeartStation」が一番良かった。などと、偉そうに言えるほど邦楽は聴いてません。200枚くらいかな。




いやー2009年はどうなるんでしょうね?

来年もガツンと来る新譜が聴けるのを楽しみにしております。というわけで、昨年の私的音楽レビューでございました。
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